富田のトレチャ 2019年05月20日

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アヤ戻り

ひとまずコツンと底打ち感を漂わせた日経平均だが、日足チャートは陰転を暗示したあとだけに、ここからの戻りは「アヤ戻り」として試練が続こう。米中協議の行方次第で荒い展開が続くだろうし、二段下げリスクが燻ぶり続けることも覚悟しておきたい。

日経平均は14日に20751円まで下げたが、そこは4/24高値から日足9本目(変化日安値)。16日にサイコロが3勝9敗(25%)、騰落レシオが73%、RCI(9日線、13日線)がマイナス90%台となり、短期テクニカルは底打ち感を漂わせた。そして、17日に187円高21250円と反発、一時335円高21398円まで上昇した。裁定買い残が7550億円(4月末)まで減少しており、先物主導で切り返すなら25日線や200日線のある21800円近辺への挑戦も可能だろう。

だが、チャートは「アヤ戻り」であるから、上に控える多くの節をこなさなければならない。17日の高値21398円は、雲上(21367円)やボリ-1(21376円)、75日線(21407円)などの節に差し掛かり、日足は上ヒゲ伸ばす十字足になった。4/17高値から日足は本日17本目。大きな上値ポイントは25日線、200日線だが、場合によってはそこまで行かずに17日の上ヒゲでアヤ戻り一巡になる可能性もある。

日経平均日足
日経平均日足

カギ握るのは米国NYダウだが、日足チャートの流れは日経平均と似ている。先週は13日に25222ドルまで下落して陰転を暗示し、その後は切り返して16日に25957ドルまで戻し、17日25764ドルで終えた。アヤ戻りとして75日線25915ドルや雲上26061ドルの節に差し掛かったところで、今週は雲上26061ドルを抜けることできるのか注目されるが、上値でポイントになるのは25日線(26227ドル)だ。b

NYダウ日足
NYダウ日足

NYダウ週足
NYダウ週足

逆に、下落に転ずるなら200日線(25423ドル)や週足の52週線25315ドル、26週線25216ドルが下値ポイントで、それを割り込むと「二段下げ」に警戒を高めることになる。NYダウの週足は昨年から「三尊高値」を形成しているので、二段下げを甘く見てはならない。その意味で三尊の右肩に当たる4/23高値26695ドルが上値の大きなポイントで、それをクリアーするなら三尊懸念も打ち消すことになるが、それには日足の75日線や25日線をまず突破しなければならず、25日線をクリアーするまではアヤ戻りとして戻り試練が続くと見ておきたい。

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