富田のトレチャ 2019年08月05日

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アノマリー通り夏休み入り

8/2のNYダウは26485-98ドルと4日続落、一時334安26249ドルまで下落した。日足ボリンジャーバンドは25日線に続いて-1σ、-2σを割り込み、-3σ(26245)まで下ヒゲ伸ばして下げ止まった。直近3日間は高値27281ドルから安値26249ドルまで1032ドル(▼3.78%)という急落で、日足は「調整入り」を暗示。前回触れた如くバルチック海運指数の陰転(2日現在9日続落中)に先行性が見られ、そして8月バカンス入りに伴う利益確定売りなどが否定できない状況だ。

NYダウ日足
NYダウ日足

 NYダウの月足では、昨年1月高値→同10月高値→今年7月高値を結ぶ傾向線が壁になったが、その間の本数が10本、10本(変化日数9本の翌月高値)で合致しているので無視できない。昨年12月安値から引く下値抵抗線(現在25900ドル近辺)とで三角保ち合いを形成しており、中期的にはこの三角からの放れがポイントになる。

NYダウ月足
NYダウ月足

 日経平均は2日に453円安21087円と急落。そして2日夜、米国市場で先物は一時20750円まで下げ、110円安20900円で終えた。日経平均の週足は52週線(21651円)や一目均衡表の雲上(21698円)、遅行線の雲(21684~21967円)を結局抜けず、20800円処に来ている下値抵抗線に迫ってきた。週足は中段もみ合いで、下放れ正念場といった状況だ。

日経平均先物週足
日経平均先物週足

 為替(ドル円)は、1日の109円30銭から106円51銭と一気に2円80銭も円高に振れた。米国の10年債利回りは2日1.84%まで急低下(債券価格は上昇)し、マーケットがリスクオフ(リスク回避)に傾いていることが分かる。為替の週足は円高基調で昨年3月の104円台を目指しているようにも映る。そうであるなら日経平均が週足の下値抵抗線を維持できるのか危うく感ずる。

為替週足
為替週足

4-6月決算や米国の対中制裁第4弾、気まぐれトランプなど材料は様々だが、甲子園とお盆の「8月」は調整しやすいアノマリーのあるところ。そこでチャートが調整懸念を強めてきては慎重(様子見)姿勢も仕方ない。薄商いとなるお盆の15日頃まで投資家も「夏休み」も一策となる。

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