★富田隆弥氏の相場解説ブログや注目株や日経平均解説など充実コンテンツ満載のPDF版「月刊トレチャ」詳細・お申し込みについてはこちら↓
→富田隆弥のブログ
ブラックマンデーは買い?
先週の当欄で「イイとこ取りの欧米株高に日本株が追随できるか、それとも新型肺炎の影響で欧米株が足を引っ張られるか、どちらになるかが当面の焦点」と記したが、どうやら後者の展開になりそうだ。
21日の米国市場はNYダウが28992-227ドル、ナスダックが9576-174ポイントと下げ、週開け24日はアジア株が軒並み急落。そして、英FTや独DAXなど欧州株も3%を超す下落で始まり、NYダウ先物は900ドルを超す下げで28100ドル割れとなっている(24日23時現在)。こうなると「ブラックマンデー」が彷彿され、連休明けの日本株も急落は免れないだろう。
NYダウ日足
新型肺炎を「対岸の火事」と見ていた米国市場だが、ビッグ5の一つ「アップル」が17日に「1-3月の売上が予想に届かない」と発表してから雰囲気が変わってきた。米国株を慎重唱えるリポートが出るようになり、21日に米10年債利回りが昨年9月来の1.4%台になるなどマネーは「リスク回避」の動きを見せている。世界の屋台骨である米国株はこれまで過熱を無視して最高値を更新してきた。それだけに、ここで調整入りとなれば急落となり「同時株安」を招きかねない。
米10年債利回り
日経平均(21日23386円)だが、21日の夜間先物が23150円引け、そして24日の日経平均CFD(24時間取引)はさらに厳しい22300円前後(24日22時現在)と1000円も下であるから、日足チャートは一気に200日線(22193円)や遅行線の雲下限(22442円)を試すことになる。
日経平均日足
NYダウであれば1/31安値28169ドル、ナスダックは1/27安値9088ポイントが波動上の大きな下値ポイントで、24日の相場がどういう結果になるか注視される。暴落するなら「ブラックマンデー」になるが、ただ「ブラックマンデーは大引けに買い」というアノマリーもある。「人気片寄る週明け」の典型でもある。
この買いはあくまでも短期的なアノマリーで「1日~2日後に切り返す」ことをイメージしてのもので、戻したあとどうなるかはまた別だ。マネーバブルを長らく演じてきて、チャートに亀裂を入れるなら先行きの「さらなる下落」は否定できず、目先の反発は「戻り売り」が正解となりやすい。
波乱になりやすい2月、3月。今年のカレンダーを見ると2月は3日新甫で、3月は2日新甫。そして「彼岸底」というアノマリーも日本株にはある。目先も含め乱高下の展開がまだ続くことを頭に入れて、機敏に対応して行きたい。
(PDF版「月刊トレチャ」富田氏の注目株解説などをさらに詳しくご覧いただけます! 詳細・お申し込みはコチラ )