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3月も乱高下
先週(2月最終週)の株式市場は歴史的暴落になった。新型肺炎の感染が世界に広まり、サプライチェーンが寸断、経済への影響を米国も懸念し始めたが、それにしても先週一気の暴落には驚かされた。NYダウは7日続落となったが、世界マーケットの要であることを改めて知らしめ、そして「山高ければ谷深し」のごとく過熱を無視して過剰流動性の「マネーゲーム」を長く続けた反動は小さくなかった。また、いまマーケットでは「AI」に売買指令を任せているところが少なくなく、一方向に振れやすくなっていることも確認した。
週間でNYダウが3583ドル(下落率12.35%)、ナスダックが1009ポイント(同10.5%)、DAXは1689ポイント(同12.4%)、そして日経平均は2243円(同9.6%)と厳しく下げ、日足チャートは軒並み平均線を割り込み「陰転」を確定させた。
週足チャートもNYダウ、日経平均、DAXが52週線を割り込み「陰転」を暗示、ナスダックがかろうじて52週線(8300)に差し掛かり、終値でキープした。ナスダックは日足の一目均衡表で遅行線が雲(8702~8266)に差し掛かり、下値の最後の砦で唯一下げ止まっている。また、週足ベースの一目ではNYダウ、日経平均、DAXいずれも雲に差し掛かったところだ。
NYダウ週足
ナスダック日足
日経平均週足
28日のNYダウは長い下ヒゲ伸ばす「タクリ足」で、ナスダックは長い陽線で「出会い線」になっており、今週は下げ止まって反発できるかの「正念場」になろう。反発となれば三分の一から半値戻しを目指してもおかしくなく、チャートでは割り込んだ200日線や52週線、一目の雲などを目指すことになる。
ただし、歴史的暴落を見せたことで需給関係は大きく悪化し、金融市場では隠れていた懸念要因(過剰債務など)が表舞台に登場することも想定される。目先、リバウンド見せても崩れたチャートは「戻り売り」が基本。3月相場もしばらく乱高下、下値模索が続く可能性もイメージしておきたい。
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