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彼岸底から9週目
ナスダックが快調に値を戻している。8日現在、高値9125.98ポイントを付け、3/23安値(6631)から7週で37.6%上昇し、コロナショックの下げ幅に対しては77.7%戻し、2/19最高値9838ポイントにあと700ポイントに迫ってきた。経済活動再開を好感したというよりは、日米欧の大胆な財政・金融政策であふれたマネーが米国の大手IT株(GAFAM)に流れていると見るのが妥当だろう。
ナスダック週足
需給相場であるからナスダックはこのまま高値奪取に向け突っ走ってもおかしくなく、いまはこの流れに従うのが得策と言える。ただし、人気の片寄りやマネーの一極集中などリスクを募らせていることも否めない。流れが変わると需給関係が一気に変わり、売り圧力を増して下げを加速させることも想定される。
例えば、2015年後半のチャイナショック時の日経平均(週足)を見ておきたい。アベノミクスを背景に2年半かけて20952円まで上値を伸ばし、そこから16901円まで一段下げ。そこから2ヶ月かけて20012円まで76%戻しを見せるが、戻り一巡のあと厳しく14865円まで二段下げに走った。いわゆる調整二波(N波)である。
2015当時の日経平均
ナスダックがこれと似た展開になるかは不明だが、需給による強引な上昇が調整に転ずると、大きく調整二波に向かう可能性が出てくる。そのために、日足の25日線や下値抵抗線など下値の陰転ポイントを常に注視しておくことだ。
2月の高値局面でも2/24に25日線を割り込んでからコロナショックが始まったが、こんど25日線を割り込めばコロナ感染の第二波に係わる可能性もある。
日経平均週足
日経平均とNYダウも半値戻しを達成するなど堅調だが、NYダウは週足一目均衡表の雲に差し掛かりる。日経平均は連休明けに買いを集めて大きく上昇したが、75日線(20830円)や3/6に空けた窓(20613円)がポイントになりやすい。
NYダウ週足
今週は3/23彼岸底から数えて9週目(変化日)に当たり、19日には原油(WTI)先物の売買最終日を迎えることから戻りの正念場になりやすい。その辺りを頭に入れながら、日足の下値抵抗線や25日線を注視して行きたい。(
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