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夏相場、放れに注目
選挙は水もの・・と言うが、コロナ禍の都知事選は違った。誰が勝つかではなく、焦点はどのような勝ち方をするか、あるいはどのような惨敗をするかだと思っていたが、結果は想像を越えるものとなり、少しスカッとした。自分事で余計なことではあるが、テレビでちょっと名が売れたことで勘違いして政治や国会を冒涜しているヤツは好きじゃない。
さて知事選が終わった。感染者が増える東京都で小池知事が今後どのような対応措置をとるかが焦点になってこよう。ピンポイントの措置を公言している知事だけに、ホストクラブとキャバクラだけ“ロックダウン”なんてあるのかも。賛成!
株式市場はこう着からの放れが焦点だ。過剰流動性のマネーが下値を支える一方、感染者拡大が上値を押さえるという構図が続いている。
日経平均は22000円台で3週間近くもみ合い、日足は25日線と200日線の間でこう着。NYダウは25000ドル台で同じようにこう着するが、割り込んだ200日線と25日線が上値の壁になっており、気になる。
NYダウ日足
日経平均は三尊高値を形成した昨年12/17、今年1/17、2/6からの高値期日が意識される。つまり、いま下値を支えている200日線を割り込むと「期日向かい」として戻り高値を打ったことになる。
日経日足
気になると言えばNT倍率が14.37倍と過去最高水準に拡大している。値がさ株や225採用主力株にマネーが流れ込み日経平均を押し上げる一方、金融株や中小型株の勢いが鈍化しTOPIXの上昇を鈍らせている、このNT倍率はいずれどこかで修正するが、そのとき個別株はどのような展開になるだろうか。
NT倍率が縮小するケースは、値がさ株や225主力株が落ち着きTOPIX型のその他銘柄が水準を切り上げるか、あるいは値がさ株や主力株の下落が厳しくなるかだ。3月の修正局面は後者で、コロナショックで全面安となる中、値がさ株と主力株の下落が厳しくなった。
NT倍率
未曽有の過剰流動性で強引に株高を維持させているいまの相場を踏まえると、次に来るNT倍率修正局面も同じように全面安の中を値がさ株が下げをけん引すること濃厚となろう。それを踏まえると、いま値がさ株や主力株には「リスク」伴うこと否定できず、買いで参加するならリスクを頭に入れておくことが求められよう。
7月、8月と夏本番を迎え。サマーラリーとなるなら値がさ株も勢いを増すだろうが、日本では「夏枯れ」「お盆休み」として閑散相場になること珍しくない。日米ともこう着からの放れが注目される。
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