富田のトレチャ 2021年03月01日

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懸念の調整、そして3月

1月末に続き、2月末(26日)も日経平均は1202円安28966円(3.98%安)と急落した。月末(月初)急落の傾向は昨年7月ころから出ていて、そのあとすぐ上昇に向かうのが特徴だ。その背景は定かでないものの、恐らく国内機関投資家のどこかが月次決済のように一時的に売買しているものと思われる。

月末安がこれほど続くと一種のパターンでもあり、今回も「すぐ上昇に向かう」という楽観が聞かれる。日経平均の日足をみれば25日線やネックライン(29000円)、下値抵抗線などのポイントに差し掛かったところで、ここから上昇に向かう可能性はある。

日経平均日足
日経平均日足

ただし、今月は調整アノマリーのある「3月」だ。2/16の変化日高値から調整となり、過熱帯びたテクニカル指標はまだ調整半ば。そして、世界の屋台骨である米国株に調整ムードが出てきた。こうしたことを踏まえると、3月すぐの上昇基調復帰は疑問に思われる。

NYダウは24日まで4日続伸、高値を32009ドルに伸ばした。日足は31500ドルの節を陽線で突き抜け、再び快進撃を始めるような構えを見せた。だが、25日に559ドル安、26日に469ドル安と大幅続落で25日線を割り込み、雰囲気を一転させる。

NYダウ日足
NYダウ日足

ナスダックは2/16の高値14175ポイントから調整が続き、22日に25日線を割り込み、13000大台や75日線に迫る雲行きで、世界のマネーを集めるGAFAM+テスラが軟調なのも気がかりだ。

ナスダック日足
ナスダック日足

風雨強まる高値圏での調整だ。日本株は米国次第であり、NYダウとナスダックが明確に反発しなければ日経平均は29000円のポイントを割り込み、さらなる安値模索となりかねない。メジャーSQが3/12にあり、まずそこまでは慌てることなく少し慎重に様子見も一策ではないか。チャンスを待つのも相場である。

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