富田のトレチャ 2021年05月10日

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往来の範ちゅう、機敏に対応

大型連休を終えたが、日本はコロナ感染止まずに緊急事態宣言を月末まで延長した。ただ、日経平均は6日に518円高と反発し、29000円台前半で粘り強く推移している。

日足チャートは割り込んだ25日線に向かってプルバック(アヤ戻し)を見せたところだが、一目均衡表の雲上が25日線と同水準にあるので目先は25日線を抜けるかどうか一つポイントになる。RCIが反転途上にあるので25日線を抜く可能性は小さくない。

日経平均日足
日経平均日足

ただし、チャート的には2月下旬から形成する「三角保ち合い」の方が注目される。直近、三角の上下抵抗線が30000円~28500円ゾーンにあり、当面はそこからの放れが大きな焦点になる。
その他、少し気になるチャートを挙げておく。

  • 快調に最高値を更新するNYダウだが、月足チャートは大きく腰を伸ばし、24ヶ月線のプラスかい離が24%近くに達し、注意信号を灯している。

    NYダウ月足
    NYダウ月足

  • 米10年債利回りは3月末1.74%から1.5%台に低下するが、週足ベースのチャートは13週線(1.55%)に差し掛かる。ここから長期金利が再び上昇するなら、ナスダッケに限らずNYダウの上値を抑えること否めない。

    米10年債利回り
    米10年債利回り

  • 為替(ドル円)は3月末の110.97円から4月下旬107.48円へ調整入れたが、13週線に差し掛かって落ち着き、現在108円台半ば。だが、この13週線(108.30円)を割り込むと再び円高方向に走る可能性が出てくる。

    為替週足
    為替週足

  • バルチック海運指数が15連騰(実質)で5/5に3266高値を付けた。だが6日、7日と小幅に続落している。このバルチック指数は「続伸、続落」と一方向に動く習性あり、海運株の騰勢が目立っているところだけにここからの続落には要注意だ。

    バルチック海運週足
    バルチック海運週足

相場は上にも下にも「材料に不足なし」という状況なので、5月相場は流れ(放れ)に従うことを肝に銘じておく。それを承知で個別株は機敏に対応することになろう。

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