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NY急落、FOMC焦点
世界マーケットのカギ握るNYダウが崩れ始めた。17日に34584-166ドルと続落し、20日はザラバ段階で一時33613-970ドルと急落、チャートは75日線(17日現在34809ドル)に続き、週足の26週線(同34507ドル)を割り込み、200日線(同33165ドル)に迫ってきた(20日終値33970-614ドル)。
そして、欧州、中国、アジアのマーケットを巻き込み同時株安の様相を呈する。バイデン大統領の支持率低下や増税懸念、FRBのテーパリング、コロナ感染拡大、そして中国・恒大集団のデフォルト懸念などを背景に「リスクオフ」ムードを高めている。
ハンセン週足
17日のトリプルウィッチング(メジャーSQ)もNYダウの振幅を大きくした要因と思われる。ただ、コロナショックの昨年3月(安値18213ドル)から今年8月(高値35631ドル)まで過剰流動性を背景に17418ドル(95.6%)も上げ、過去最高値を大きく更新してきたNYダウだ。高値からの下げ率はまだ5.6%程だが、これほど大きく調整するのはこの1年半で初めてで、チャートは「陰転・調整入り」を暗示する。
NYダウ日足
今週は22日にFOMCがあり、パウエル議長の対応で今回の市場波乱も一旦落ち着くと思われる。ただ、マネーバブルで高騰したあとのチャート「陰転」に注意は必要で、先行き下落圧力が増していることを承知しておくべきだろう。
今週の日本株は急落免れない。24時間取引の日経平均CFDは20日の夜間(日本時間21日早朝)に一時1000円安の29500円を付けている。
日経平均日足
日経平均は8/20安値(26954円)から9/14高値(30795円)まで3週間で3841円(△14.2%)も上げた。31年ぶり高値圏に躍り出たものの、サイコロや騰落レシオ、RCIなど日足のテクニカル指標が過熱し「スピード調整」を挟むのは仕方ないところだが、カギ握るNYダウの急落は無視できない。今週の日経平均は3分の1押しの29515円から、9/3の窓埋め(29149円)や25日線(17日現在28790円)辺りまでの調整は想定される。だが、NYダウが落ち着けば日本株も突っ込んだあとに切り返すだろう。今後はどこまで戻すかが焦点になる。
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