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夕暮れに輝く“宵の明星”
総選挙の与党圧勝を好感して先週の日経平均は大きく上昇、11/4に29880円まで上げた(11/5終値29611円)。日足は煮詰まりから上放れ、9/28の窓埋め(30001円)や、10/6安値27293円からの二段上げでV波(倍返し)30506円やN波30668円を目指す可能性が出てきた。カギを握る米国株が快調に最高値を更新しており、うまくすれば9/14の高値30795円を捉えて年初来高値更新もあり得る。
ただし、騰落レシオが5日現在89%と100%割れを4週続けていて、個別株は総じて低迷していることを示している。つまり、日経平均はひと握りの値がさ主力株で押し上げていると言える。
日経平均日足
余剰マネーの多くがETFに流れ込み、ETFを経由したマネーは機械的にインッデックス銘柄を仕込むという、そんな相場が続いている。決して好ましい相場とは思えないが、「これも相場」「そういう時代」といまは割り切って見ておかねばならない。ただし、それは上昇だけでなく下落時にも当てはまることを覚えておきたい。
カギ握る米国株をみると、5日は予想上回る雇用統計を受けて3指数とも最高値を更新した。NYダウは203ドル高と反発して一時36484ドルを、S&Pは17ポイント高と7日続伸で一時4718ポイントを、ナスダックは31ポイント高でなんと10連騰で一時16053ポイントを付けた。
強い相場を続ける米国株だが、日足チャートを見るといずれも長い上ヒゲを伸ばしたのが気になる。S&Pの日足は高値で輝く「十字足」で、今週8日に陰線を引くと「宵の明星」になるが、それはNYダウ、ナスダックにも当てはまること。10月初旬の安値から1ヶ月を過ぎ、日足のRCIは3指数とも高値に集まり注意信号を灯している。
S&P日足
秋の夕暮れ、西の低い空にひときわ輝くのが金星で“宵の明星”だ。今週は8日の米国株がまずポイントで、もし下落して「宵の明星」を描くなら日本株も注意が必要になる。そこが今週の焦点。
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