★富田隆弥氏の相場解説ブログや注目株や日経平均解説など充実コンテンツ満載のPDF版「月刊トレチャ」詳細・お申し込みについてはこちら↓
→富田隆弥のブログ
52週線割れ、下値正念場
ブラックフライデーから12月上旬にかけて相場は上昇しやすいところ。そんな甘い観測を新変異株「オミクロン」が吹き飛ばしてしまった。先週26日は日経平均が747円安(-2.53%)、半日商いのNYダウは905ドル安(-2.52%)、独DAXは660ポイント安(-4.15%)と強烈な同時株安となり、暗黒のブラックフライデーになってしまった。
そして、今週29日の日経平均は467円安28283円と続落、週足で下値を支えてきた52週線(29日現在28713円)を割ってしまった。昨年3月から維持してきた上昇基調に赤信号を灯し、正念場を迎えたことになる。
日経平均週足
ひじょうに危うい地合いだが、ただ日経平均先物を見ると、先週26日の夜間に一時1280円安27510円まで突っ込み長い下ヒゲを伸ばし、29日の安値は28170円止まりだった。
先物の日足は11月に29900円台のWトップから崩れ、平均線の集まる29000円の節目を割り込んでいるが、26日の安値27510円は「11/16高値→9本目」「11/4高値→17本目」の重なる変化日に当たる。現物の日経平均なら29日が変化日安値に当たる。日経平均には「月末下落」アノマリーもあり、それを踏まえると29日の安値は目先の安値になった可能性もあるので30日以降の相場が注目される。
日経平均先物日足
ここから上昇に転ずるなら買い戻しを誘って12/10のメジャーSQに向けて上昇期待も出てこよう。同時株安に終止符を打つかどうか、それはNYダウがカギを握るだろう。
先週のNYダウは一時1054ドル安34749ドルまで突っ込み、35000ドル台にある13週線、26週線を割り込み、こちらも下値正念場を向かたと言える。ただ、感謝祭明けの26日は半日立ち合いで、薄商いのところを売り仕掛けが入った可能性もある。日足の一目均衡表を見ると遅行線を含めて雲に差し掛かったところで、今週の動きが注目される。
NYダウ日足
雲を割り込むなら200日線(34315ドル)を模索しかねないが、反発するなら買い戻しを誘って75日線(35230ドル)から上に空いた窓埋め(11/24安値35591ドル)を目指してもおかしくない。
日米とも上昇基調に亀裂を入れ、陰転するか否かの正念場。ここで反発できないと年末年始に向けてさらなる突っ込みも否定できなくなる。反発しても12/10頃をメドに戻り正念場を迎える可能性あることは頭に入れておきたい。マネーバブル後遺症に注意は欠かせない。
(PDF版「月刊トレチャ」富田氏の注目株解説などをさらに詳しくご覧いただけます! 詳細・お申し込みはコチラ )