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NY6週連続下落、ナスダック二段下げ
連休中の日経平均はまずまず堅調に推移。5月2日の終値は29円安と小幅下落も、6日は185円高と上げ27000円台を回復した。だが、肝心の米国市場が荒れている。
日経平均日足
雇用統計のあった6日、NYダウは一時32474-523ドルまで下げ、終値は32899-98ドルと下げ幅を縮めたが、週間では6週連続下落。4日のFOMC後に1000ドル近く上昇して34117ドル高値をつけたが、翌日からの2日間で1640ドルも下げている。
NYダウ日足
また、6日のナスダックは12144-173(ポイント)と続落、5週連続の下落となり、一時11990-327まで下げてチャートは年初来安値を更新、週足ベースで二段下げを進行中だ。NYダウはまだ2/24の安値32272ドルを割らずにいるが、それを割り込むとNYも週足ベースで二段下げに突入する。
ナスダック週足
雇用統計の平均賃金が前年比5.5%と上昇し、賃金高騰が止まらない。インフレ圧力を抑え込むためにFRBは4日に0.5%の利上げと6月からのバランスシート縮小(QT)を決めたが、今後のFOMCでさらに利上げピッチを加速させる可能性も否定できない。
米10年債利回りは6日に一時3.146%まで上昇(国債下落)し、2018年11月につけた3.23%を突破するのは時間の問題と思われる。金利の上昇は株価の最大の敵であるから、NYダウが二段下げ突入する可能性高く、そしてナスダックはさらなる下値模索が否めなくなる。カギ握る米国株の軟調が続くなら日本株(日経平均)も同じような道のりを辿ることになろう。
米10年債利回り
コロナ禍の超金融緩和であふれた世界のマナーを吸収してきたのが米国市場だ。その米国株が上昇基調に亀裂を入れたことで、いまマネーの流れが変わり始めていることを認識しておかねばならない。「相場は流れ(トレンド)に従うもの」「最大の要因は需給」である。NYダウ、ナスダックの日足が好転の兆しを見せるまで、様子見など慎重姿勢を続けたい。
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