富田のトレチャ 2022年06月13日

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メジャーSQ、上値挑戦も

日経平均は9日に5日続伸で28389円まで上昇し、焦点であった厚い節目の200日線(10日27943円)と52週線(同28024円)を突破した。これでチャートは「好転」を確認し、1/5の年初来高値19388円を目指す可能性が出てきた。

と言いたいところだが、10日の終値は422円安27824円と反落して200日線と52週線を割り込んでしまった。こうなると、5月下旬からの上昇は6月10日のメジャーSQ(先物・オプション清算日)に絡んでショートカバー(買い戻し)が要因だったと言わざるを得ない。

外国人投資家の売買動向を見ても、現物は5月第4週に-368億円、6月第1週に-410億円と売り越したが、先物は+2924億円、+6651億円と買い越し、恐らく6月第2週の先物はさらに買い越したと推測される。

だが、その買い戻しも6/10のSQ(寄付き段階)で一段落。SQ(清算値28122円)を通過して9月限がスタートしたが、10日は422円安と早くも下落したことで外国人が再び売りでスタートしたこと否めない。

10日の日経平均は一度もSQ値を付けることなく「幻のSQ」になった。日足のRCI(9日線、13日線、25日線)は高値圏でデッドクロスした。こうなると、25日線と75日線のある27000円近辺まで調整を覚悟すべきで、上昇相場に戻すにはSQ値(28122円)や52週線、200日線を早急に奪回することが必要となる。

日経平均日足
日経平均日足

このような状況で、10日の米国市場は消費者物価株が前年同月比+8.6と40年ぶりの強い伸びとなりインフレ懸念が再燃、NYダウは▼2.73%、ナスダックは▼3.52%と大幅に続落し、チャートは下落基調の継続を確認した。

NYダウ日足
NYダウ日足

ナスダック週足26週ボリンジャーバンド
ナスダック週足26週ボリンジャーバンド

今週はFOMC(6/15)、日銀金融政策決定会合(6/17)と重要スケジュールがあり注目されるが、株式市場はカギ握る米国株ともども不透明感を増しており、先行き「三段下げ」に向かうこと否定できない。ここは慎重な姿勢が求められる。

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