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下落で需給悪化
日本のシルバーウィークは台風が2週続けて襲来、散々な週になってしまった。コロナ規制解除で「さあ、これから!」と意気込んでいた観光業は出鼻をくじかれ、集中豪雨による農作物被害など、日本経済への影響が心配される。そして、この週の世界マーケットにも強烈な暴風が吹き荒れた。
きっかけは21日の“FOMCショック”で、米国10年債利回りは12年ぶりとなる3.8%に上昇、NYダウが同時株安を誘導し、景気減速懸念から原油(WTI)や商品市場も下落、そして22日は日銀金融決定会合のあとに日本政府が為替市場に介入、ドル円は数十分の間に145.90円→140.36円に振れた。
為替日足
カギを握るNYダウは、23日に29590-486ドルと4日続落、6/17の安値29653ドルを割り込んで年初来安値を更新した。8/16高値から1ヶ月で14.6%下落、日足チャートは二段下げとなり、RCIが底値に到達しており、そろそろ下げ止まることも想定される。ただ、コツンとくれば反発するだろうが、相場を大きく反転させることできるかは疑問だ。
NYダウの週足チャートは年初から三段下げに突入し、陰転が明確。これは202年3月から始まったコロナバブル相場の終焉を物語るもので、下値メドも深くなるリスクを孕んでいる。当面はバブル相場の半値押し27582ドルがメドになる。
そして日経平均だが、22日夜間の先物が26420-610円で終えており、週明けは500~600円安い26600円前後を模索しかねない。日足のボリンジャーバンドは下げ圧力を強めており、下値模索の動きが懸念される。
ただし、日足は8/17高値から二段下げとなり、そのN波26705円、V波25877円に差し掛かる。6/20安値25520円が一つ目安になるが、連休明けに突っ込むことと、中間配当取り(最終28日)もあり、日本株もそろそろ一旦下げ止ることも想定される。
日経平均日足
とはいえ、需給懸念は強まっている。株価下落で高水準の裁定買い残と信用買い残はシコリを抱え、持ち切れずに見切り売り、投げ売りがここから出てくることが想定される。リスクオフを鮮明にすることから商品市場からもマネー流出が強まる。カギ握るのはNYダウだが、10月はフェンド勢の決算に絡んで清算売りが出やすく、注視が必要だ。好転を確認するか、あるいはセーリングクライマックスを確認するまでは慎重に対応するしかない。相場で最大の要因は「需給」である。
CRB日足
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