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目先高値を意識
28日のNYダウは32861+875ドル(△2.58%)、ナスダックは11102+309ポイント(△2.87%)と大きく上げた。NYダウは6日続伸、ナスダックは3日ぶりの大幅上昇。先週はGAFAMの決算に一喜一憂したが、終わってみれば週間ベースでNYダウが4週連続、ナスダックも2週連続の上昇で終えた。
NYダウは200日線(32643ドル)を上抜け、週足の52週線(33249ドル)に迫る勢い勢いだが、二点底になった10/13の安値28660ドルから4229ドル(14.7%)の急上昇だ。日足は13日の安値から13日目(10/31)、17日目(11/4)が訪れることから、今週は上値として一つポイントになる可能性ある。
NYダウ週足
NYダウ日足
今週は言うまでもなく11/1~2日の「FOMC」が注目され、次回12月のFOMC(12/13-14)で利上げ幅を0.5%(今月は0.75%引き上げ予想)に縮小させることが市場のコンセンサス。パウエル議長がそういった主旨を打ち出してくるかどうかがポイントだが、マーケット(NYダウや債券市場)は10/13の時点からその利上げ幅縮小を織り込むように動いてきている。
ならば、コンセンサ通りにFRBが動いたとしても、市場は「織り込み済み」「出たら終い」という反応を見せてもおかしくない。あるいは、パウエル議長がタカ派姿勢を継続するならマーケットは「失望」で反応する可能性もある。来週には「中間選挙」(11/8)も控えている。つまり、NYダウは急速に上昇してきたことで、今週は一旦「高値模索」という動きになることが一つ想定されるということ。
さて日経平均だが、先週は26日に27578円まで上げたが75日線や52週線を節目として一服、28日は27105円で終えた。ただ、夜間取引の先物が520円高27530円で終えており、今週は27500円台の75日線と52週線を突破してもおかしくない。1月高値から9ヶ月目、3月下旬の高値から6ヶ月期日のところで安値(10/3安値25621円)を打っただけに、11月相場の上昇に期待は膨らむ。
ただし、10/31は10/13安値→13日目、10/6高値→17日目が重なり、週足は5/12安値→26週目に当たる。31日は勢いよく上げて始まることが想定されるが、そうなった場合は一旦「変化日高値」となってスピード調整に入ることも想定される。
日経平均週足
米中間選挙のあとは12月に向けて上昇というアノマリーがある。とはいえ、NYダウの急上昇は「売り方の買い戻し加速、買い戻し一巡」の裏返しでもある。みなが強気になる状況だが、ドロ沼化するロシア・ウクライナ戦争、景気後退(スタグフレーション)、金融機関の運用損失、共産党大会を終えた中国、コロナ第八波の兆候など、株式市場は不穏な面を抱えていることを忘れてはならない。
個別株は「吹き値売り、押し目買い」を心掛け、もし25日線を割り込むなら再び「リスクオフ」に傾けることを想定しながら対応したい。
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